
この日の公明新聞から、暮らしに関わる3つの話題を、生活の言葉でお届けします。
熊本地震から1カ月。被災地の暮らしの再建が進む一方、大きな打撃を受けているのが観光業です。「地震があった場所へ旅行するのは気が引ける」――そんな心理から、県内の宿泊キャンセルは約19万人分、金額にして約27億円に上りました。特に阿蘇地域は約6万人分(約9億8000万円)、天草地域は約3万4000人分と深刻で、建物に被害がない旅館まで予約が消えています。阿蘇市の老舗温泉旅館では、建物は無傷なのに宿泊キャンセルが約600人分、損失は約800万円に上ったといいます。
そこで熊本県や各市町村は、独自の需要喚起策を次々に打ち出しています。熊本県はプレミアム付きの食事券を発行し、阿蘇地域は宿泊費が最大5割引になる「阿蘇ふっこう割」、天草市はデジタル地域通貨のポイント付与、人吉市は宿泊費を最大1万円割引。さらに10月1日の宿泊分からは、国の「九州ふっこう応援割」も始まる予定です。
公明党は、被災した観光事業者への支援と、国の財政による需要喚起策を早く実施するよう、政府への緊急要望で繰り返し訴えてきました。県議団も県に、観光や地域経済への切れ目ない支援を求めています。
仕入れも光熱費も上がっているのに、取引先に「その分、値上げさせてください」と言い出せない――。多くの中小企業が、このしわ寄せに苦しんでいます。給料を上げたくても、その原資がないのです。
そこで政府は、毎年9月と3月を「価格交渉促進月間」と定め、発注する側の大企業に、下請けの値上げ交渉に応じるよう強く要請しています。困ったときに相談できる窓口「取引かけこみ寺」も全国にあります。月間のあとには中小企業30万社にアンケートを行い、交渉に応じない発注企業の名前を公表する仕組みも。今年3月の調査では、価格を転嫁できた割合は54.2%でした。一方、国や自治体が発注する「官公需」では48.4%と低く、公的な発注ほど値上げが認められにくい実態が課題です。
働く人の7割は中小企業に勤めています。公明党は、中小企業が値上げ分を価格に反映しやすい環境づくりを一貫して推進してきました。
記録的な豪雨に見舞われた石川県で、公明党の里見隆治参院議員らが30日、羽咋市と中能登町を訪ね、住民の声を聴きました。
中能登町で繊維工場を営む夫妻の工場には、雨水や土砂、倒木が流れ込み、材料や機材に大きな被害が出ました。ボランティアの協力を得て連日泥を運び出していますが、「機材が再び動くかどうかは分からない。事業再開が見通せず、夜になると気持ちがとても落ち込んでしまう」とつらい胸の内を語りました。床上浸水した羽咋市の女性は「再び水害が起こらないよう、抜本的な対策をしてほしい」と話し、泥の搬出を手伝う孫の女子中学生は真っ黒な軍手を見せて「疲れた」と顔を伏せました。
里見氏は「なりわいや生活の再建に必要な支援策を講じるため、最大限力を尽くす」と述べました。